ー蓮sideー

黒姫ー…未紗仔が病室を出て行った後。

「ハァーーーーー………」

大きな溜息をつく。

アイツにはおっきすぎる、兄の死。

アイツは、自分のせいで兄が死んだと思ってる。

んなわけねぇのに。

「蓮。未紗仔ちゃん、守ってあげねぇとな」

そう言う我が幼なじみ。

「そうだな……」

孤独と敵から、だ。

でも、俺は今すごく機嫌が良い。

そのわけは、未紗仔が俺のことを思い出してくれて、蓮って呼んでくれたから。