私には、生涯忘れることのできない生ぬるい罪がある。

それは、2年前に遡るー…。






ー2年前ー

ーバキッボキッバキッー

「っ…いってぇな」

尋がそう言う。

「…痛い?こんぐらいで?」

バカじゃないのと“あたし”は言う。

これは、2年前の全国一を争う、金龍と桜龍の闘い。

総長同士でやり合う“あたし”たち。

周りをみると、下っ端のヤツらが倒れていた。

金龍と桜龍、どちらも。

「…よそみしてんじゃねぇよっ!」

ーガツッー

「…っ」

リングのついた手で殴られる。

痛いなんてもんじゃない。

クソ痛い。

それから、尋の容赦ない攻撃が“あたし”に襲いかかる。