「未紗仔⁉︎」

急に呼ばれて、現実世界に引き戻される。

「はい?」

なんで私呼ばれたの?

「聞いてた?私の声」

眉間にシワをよせていうのはかぐやで。

怖いよ?

私、前に言ったよね?

そんなに眉間にシワよせたら戻んなくなるって!

「聞いてなかっ…ヒッ…ごめんなさい」

聞いてなかった、と言おうしたら思いっきりにらまれた。

「紘さんが蓮の婚約者よね?って聞いてらっしゃるの!」

はい⁉︎私…婚約者いたっけ?

「未紗仔ちゃん、ちっちゃい頃より一段と可愛くなって♪

蓮にはもったいない……!

私の嫁になる?」

と言う白虎のお姉様。

私の嫁になる?って……ここ日本ですよ?

「あっ…私と蓮ね、滝本グループの娘と息子なの」

えっえっえっ……。

「えええええぇぇぇぇぇ!!!!????」

私は叫んだ。

ま、まさかっ⁉︎

小さい頃パパと会話したものと今朝言われたこと。

ー『未紗仔、お前にはな、婚約者がいるんだよ』

ー『こんやくしゃ?なあに?それ?』

ー『将来、お前の旦那さんになる人だ』

ー『だれー?』

ー『滝本グループのご子息だー』

そして、朝言われたこと。