「桜沢って…あの桜沢よね?」

ましろが聞いてきた。

「あそこしかないでしょ…桜沢は」

はぁー…。

もう、ヤダ…。

「未紗仔っ!!!!!大変だよー‼︎…って未紗仔?」

ダーッと猛獣のようなスピードで駆けてきたのは。

「さくや…」

親友第2号の西条さくやだった。

指折りの名家のうちの一つの令嬢。