同じ願いで



教室に入るなり、亜子と慎也に爆笑された。



「お前ら、本当何してんの‼︎」



最高っ‼︎なんて言ってケラケラ笑ってる慎也。



「校門坂眺めてたらいつもよりダサい2人がいて、周りの奴ら全く気づかないから笑ったよ。」




それでもファンなのかな⁇って言ってる亜子。



ちょっと怖いよ⁇




「でも萌音たちの変わりよう見て、みんな固まってたよね。」





「ほんとめちゃくちゃ静かになったよ‼︎」



亜子と話していると、潤くんも入ってきた。



「後ろからお前ら見てたけど、ほんとあれは笑った。」



なんて、いつもは怖い顔ばっかの潤くんが微笑んでいた。



今日は大地震が起こるかもよ…⁇



潤くんが笑った顔を見たのがレアすぎて、私が固まってしまった。




「萌音⁇固まってるよ?」



そんな私を見て笑う、亜子。



「嫌だって、潤くんが笑ったから‼︎」



「いや、俺だって笑うし。」


いつも通りの顔になったものの、いつもの尖った言い方じゃなかった。


ちょっとは潤くんと仲良くなれたのかな⁇