「ってか、なんでいるってわかるの⁇…あ〜っ。」
慎也の靴か〜。
そりゃ、さすがのお父さんもわかるよね
「お前変わってねーな」
自問自答してる私を見て、お父さんは笑っていた。
「じゃ、部屋行くからね。また後で連れてくるから」
そういって部屋に戻ってきた。
部屋を開けるとベッドの上で眠そうにスマホを見てる慎也がいた。
「あ、ごめん。起きた⁇」
「誰か帰ってきたの⁇」
「うん。お父さんだよ」
そう私が言うと、慎也は一瞬にしてかおが青ざめてしまった。
「慎也、大丈夫だからね⁇」
「俺、殴られたりしねぇーの⁇」
どんな心配なの…
「私に彼氏がいるって知って、喜んでたよ」
「は〜っ。よかった」
安心したのか慎也は長いため息をついた。
ーガチャ
「お〜、これが亜子の彼氏か‼︎」
「お父さん⁉︎」
なんで勝手に入ってくるの⁉︎
後で連れていくって言ったのに…
「かっこいいじゃないか。これからも亜子をよろしくな」
「木下慎也と申します。ご挨拶遅れて申し訳ありませんでした」
お父さんが部屋に入ってきた瞬間正座をしていた慎也は、深々と頭を下げていた。
「ところで結婚はまだなのか⁇」
「はっ⁉︎何言って…」
結婚って、まだ高校生だよ⁉︎
「高校卒業してから時期を見て結婚したいと思います。」
慎也…
そんなこと考えてくれていたんだね…
「じゃあ慎也はもう俺の息子だな‼︎」
そう言って笑うお父さん。
朝から元気だな〜。
「もう、いいでしょ。ハイ、リビングに行って」
「じゃあオレは寝るから自由にしていーぞ。またいつでも来なさい」
私がお父さんの背中を押して部屋から追い出そうとすると、やっと少し真剣な顔になった。
もう、お父さんの相手は疲れるよ〜。
「我が一人娘をよろしくな‼︎」
さらば‼︎なんて言って部屋から出て行くお父さん。
あなた何歳なの⁇っていいたくなる。
あ、まだ39歳か。
でも、子供じゃないんだからさ…。


