同じ願いで



萌音がいなくなって2ヶ月たった。




明日から夏休み。




「慎也、今日バイト⁇」




「おう。先帰ってて。後で家行くわ」




「うん。バイバイ」




そう、最近慎也は帰りがけに私の家に来るの。




今日は私の親が二人ともいないから泊まってもらおうかな。





「祐も、今から撮影でしょ⁇バイバイ」




「じゃーな。」




祐は最近やっと前みたいに戻ってきた。




一時はご飯を全く食べずに入院もしたりしたけど、今は撮影にも行ってる。




あれから、萌音が雑誌に出ることはなかった。




出るとしても、前に撮った所だから明らかに萌音はモデルを辞めたんだとわかった。




なんで前に撮った所ってわかるのかというと、萌音は些細なことでも私に話してきたから。




今日はこういう撮影をしたんだよって、毎回そればかりだったけどそんな話でも私は楽しかった。





「亜子、帰ろ〜‼︎」




そして私は同じクラスの莉乃と一緒にいる。





莉乃とは帰り道が近いというだけで仲良くなった。





「今日ね、先輩とあえるんだよ♪」




莉乃は塾の先輩に片思いをしている。




「よかったね‼︎」




莉乃はとても明るくていい子を




私を、自然と笑顔にしてくれたからかな⁇




ちょっと、萌音とかぶって見えるときがあるんだ…。