同じ願いで



「すみません‼︎」




そう大声で言うと、周りの人が私を見た。




急に恥ずかしくなって、その女の人の方へ向かった。




「ちょっといいですか⁇」




「あなた誰⁇」




そりゃ、そうだよね



私は知ってるけど、この人は知らないんだもんね。




「私、萌音の友達なんですけど…萌音のマネージャーですよね⁉︎」




「萌音の…⁇もう、萌音のマネージャーはやってないわ。」




「え…⁇じゃあ、萌音は…⁇」




「モデルを辞めたの。だから萌音はもうどこにいるかわからないの。」





どういうこと…⁇




「そういうことだから。私、これから用事があるから行くわね。」





そう言ってヒールをカツカツ言わせながら風のように去っていった。




萌音は…モデルをやめたの…⁇




モデルを辞めたから、私たちの前からいなくなったの…⁇




「亜子っ…。」




後ろから慎也が追いかけて来てくれたんだ。




「ごめん。金払ってたら遅くなった。って、アレ⁇」




慎也は萌音のマネージャーがいない事に疑問を抱いたんだろうね。




「いなくなったよ。それより、お金っ」




「いや、気にすんなって。」




「ごめん…ありがとう。」




それよりも…



萌音は本当にどこに行ったの⁇




「モデル…」




「え⁇」




「萌音、モデル辞めたんだって…」




「…うそだろ⁇」




慎也もビックリしてる。




これで…



萌音の生存がわからなくなったんだ…





萌音は…今どこで何をしてるの⁇




元気にしてるの…⁇