同じ願いで


ーカラン



「いらっしゃいませ♪」



明らかな営業スマイルで挨拶された私は、その人に天音さんがいるか尋ねた。




「いますよ♪少々お待ちください。」



そう言ってその店員さんは奥に行ってしまった。



慎也は近くの壁によりかかって、雑誌を見ていた。



「おい亜子。萌音がいる。」



そう言って雑誌を指差す慎也。



私も見てみると、楽しそうに笑う萌音がいた。




この頃には、もう萌音は悩んでいたの⁇



私たちと離れる決断をしていたのかな⁇




すると、天音さんがパタパタとやってきた。



「すいません、お待たせしました。」





ぺこりとお辞儀をする天音さん。





「あのっ。私たち、萌音の友だちなんですよ…」




「あ、萌音の姉の天音です。とりあえず、座りませんか⁇」




そういわれ、私たちは天音さんに案内された場所へと座った。