同じ願いで




「俺、本当に祐があんな風になってんの…見るの初めてで、辛いんだよ。」




初めて聞いた、慎也の弱音。




「それを支えていかないと、ダメでしょ⁇慎也が弱気になってると私一人になっちゃう。」




若干訳のわからないことを言ってる気がしたが、そこは気にしない。




ちょっとのことでもポジティブにしないと、私が崩れそうだから。





「そうだな。亜子は…強いな。」




そう言ってニコッと微笑んでくれた。



たった1日見てなかった慎也の笑った顔。



本当に1日だけだったけど、とても懐かしく感じたしとてもホッとした。




「頑張って探そうね。頑張って祐を支えようね。」




そう言うと、ギューっと抱きしめられた。




「慎也、今日はサボろう⁇もう帰ろう⁇」





私は今すぐにでも萌音を探しに行きたかった。




「あぁ。早くしねぇと祐が心配だ。」




私たちは2人で屋上を飛び出して、教室に行った。




教室に帰ると、さっきまで撮影でいなかった祐が、萌音の机に座って寝ていた。





祐、ちゃんと撮影できたのかな⁇



目、腫れてないかな⁇


とりあえず、今は祐もいなくならないようにしないとね。