ガタッと私の後ろの席の椅子が引かれた音がした。



…鈴原くん、だっけ。
申し訳ないけど関わりが少ないといいなぁ〜っ。





「雪ちゃん!」




…そんな願いは叶わず。
鈴原くんが後ろから声をかけてきた。

てかなんで名前知ってるのぉ〜…。





黙って前を見続ける。
話せないってこと、早めに分かってもらわないと困っちゃうから。





あぁ、ほんとだめだな、私。




振り向かない私をどう思ったのか分からないけど、それ以降呼びかけてはこなかった。










…そういえば隣の席、まだ空いてる。
誰なんだろう…。