今度は私が彼の腕を掴む。 ゆっくり四之宮くんが振り返ったのを確認して、 「……ありがとう。」 と、言った。 思っていたより緊張していて、 声が震えていたけど…、 伝えられて良かったっ! 恥ずかしいからもう家に入ろうと手を離した時、 彼が優しく笑っているのが目に映った。 ほぼ同じタイミングで 背中を向けられたからきちんとは見れなかったけど…。 あんな笑顔、するんだ。