わたしが階段を猛スピードで降りていると 少しして上の階から「千夏!待てよ!」という声が響いて聞こえてくる。 でもそんな必死な声を聞いたって知らないもん。 いつも拓斗の前では素直になれないわたしがやっとの思いで書いたのに 拓斗はサラっと読むと「ありがとな」と言って終わってしまった。 4文字とも最初の1文字はひらがなで書いたから、普通に気付いてくれると思ったのに……。 「千夏っ!」 と大きな声が聞こえたと思ったら、拓斗はわたしの腕を掴んだ。