Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記

海司はお母さんが心配だからなのか、なかなか家に帰ろうとしない。


まぁ、もとは自分の家なんだし、ここにいる方が自然なんだろうけど。


「おばさんがいないんじゃ、私が夕飯の準備をしないとね」


私は立ち上がって、くっと伸びをした。


「あー、まぁな。姉貴はアテにならないし。

俺も手伝うよ」


「そう?じゃあお願いしようかな」


私と海司は、早速キッチンへと向かった。


「何にする?」


なぁんて言っても、私の料理のレパートリーはかなり数が少ないんだけど。


「何があるの?」


そう言って、冷蔵庫を覗く海司。


「買い物してないんだな。

あんまりないよな」


海司の言う通りで、冷蔵庫はすっからかんだ。


「あ、こっちにじゃがいもと玉ねぎとニンジンがあるよ」


「あ、マジ?」


「カレーにする?あ、でもルーがないか」


「ルーなんてなくても出来るぞ」


「えっ?うそっ。ルーもないのに、どうやって作るのよ」


「スパイスがあるから」


「ス、スパイス?」


「ウチはルーでカレーを作らないんだ」


はは…。


さすがですわね、立花家。