その時、コンコンと誰かがドアをノックした。


「海司、いい?」


海司のお母さんが、部屋に入って来た。


「久しぶりだし、お風呂にゆっくり入ったら?」


「あ、はい。そうします」


私は、おばさんに言われるままお風呂場へと向かった。


ウチの家とは反対側にお風呂があるのね。


Tシャツを脱いでズボンを下ろす。


続いて下着も脱いだ。


「はぁ…」


1週間前、これを見た時は本当に目を見張った。


あの時の衝撃は忘れられない。


お風呂場に入ると、私は頭を洗い、身体を洗った。


海司の身体ってすごく細いよね。


2ヶ月も眠っていたんだから当然か。


しっかり食べて、少し太った方がいいんじゃないかな。


チャポンと湯船に首まで浸かると、ふぅとため息が漏れた。


新学期まで、あと1週間しかない。


それまでに、海司と色々打ち合わせしないとね。


お母さんとお父さん、どうしているかな?


隣に住んでるのに、会えないなんて…。


でも、それは海司も同じか。


なんでこんなことになっちゃったのかなあ。