次の日の放課後も、俺はサッカー部のマネージャーとしてグランドに出ていた。


中学の頃からずっと帰宅部だった俺には、授業が終わってもこうして学校に残ってるのはなんだか新鮮だ。


『マネージャー、ライン引きして』


キャプテンにそう言われて、俺は今グランドでライン引きをしているところだ。


さすが7月の日差しはこの時間でもきつい。


ガラガラとひたすらラインを引くって、すげー地味な作業だよな。


「ふぅ…」


心を無にして、修行僧のように歩いていたその時だった。


「マネージャー。危ないっ」


「えっ?」