Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記

「もしそうだとしたら…。

私、海司と入れ替わって良かった」


花音が意外なことを言うから、目を大きく見開いた。


「良かったって…、あんな大変な目に遭ったのに?」


男の俺が女として生活するのが大変だったように。


花音も俺として生きていくのは、どれほど苦労が多かっただろうか。


「確かにすごく大変だったけど、私自身変わることが出来たし。

海司の良さを沢山知ることが出来たもの。

入れ替わるまでは、全然わかってなかった…」


まぁ、確かに。


入れ替わってなかったら、俺が花音を好きになることはなかっただろうし。


花音も、俺を好きになることはなかっただろう。


「だから、入れ替わって良かった」


そう言って花音は可愛い顔で笑った。


「それを言うなら俺もだよ」


だって。


こんな最高な子を手に入れることが出来たんだから。


「花音」


「ん?」


上目使いの花音の顔に自分の顔を近づけると。


俺は花音の耳元でそっと囁いた。



「大好きだよ」



花音の耳元にふぅっと息を吹きかけてニヤリ笑うと、花音の頬がみるみる真っ赤に染まっていった。


「ちょっ、もう!耳元で囁くのはやめてって、いつも言ってるでしょ?」


「花音はホント、耳が弱いよなー」


「う、うるさいよ!」


「かーわいいー」


「…………っ!」



ほんと。



俺は花音が可愛くて仕方ないんだ。