Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記

「私、看護師になろうと思って」


「は?」


今、なんて言った?


「えと、俺の聞き間違いじゃなかったら、看護師って言った?」


俺の言葉にコクンとうなずく花音。


「お前が看護師~?マジで?」


思わず声が裏返った。


そ、それは何と言うか。


あまりにも……。


「海司が言いたいことは大体わかるよ。私なんかに無理だって思ってるんでしょう?」


「いや、別に無理だとは言ってねーけど。なんで突然そう思ったわけ?」


花音はひどく不器用だし、おっちょこちょいだし。


花音が看護師になっている姿って想像出来ない。


それ以前に、理系科目が致命的に弱いのに、受験大丈夫なのかな。


「私の家ってね、小さい頃から共働きで、両親が家にいないことが多かったの。

お母さんなんて交代勤務で夜勤もあるし、土日も祝日もお盆も正月も関係ないからね」


確かに花音の母親は不規則な勤務をしているよな。


あんなに大変なのに、いつも元気で明るくて。


一緒に生活して、あらためてすごいなと思ったものだ。