Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記

海司が私の姿でマネージャーをしていた頃、あの子達は海司に直接何かを言って来たことは一度もないらしい。


まぁ中身が海司だもんね。


それは無理というものだ。


「でも私、別にあの子達を嫌いじゃないのよ」


「えー、俺は嫌い」


「仲良くなれるならなりたいよ。

まぁ向こうは心を開いてくれないかもしれないけどね」


でも、同じマネージャーをやってるんだもの。


普通に話したりしたいな。


「お前ってやっぱすごいわ。

人を選り好みしねーもんな」


「はは。まぁ、こういう性質はお母さん譲りかも」


「あー確かに。あの人はそうだな」


あははと二人で笑った。


なんか海司とこんなふうに普通に話すの、すごく久しぶりな気がする。


さっきまでちょっと沈んでいたのが、ウソみたい。


すっかり気持ちが明るくなった。


「ねぇ、海司。

恵介君との勝負だけど…。あれ、なんなの?

ふたりだけで楽しんでない?」


「あー、バレた?

恵介、負けず嫌いだからさ。結構ムキになるんだ。

可愛いヤツだよ」


「でも、ホッとした。

勝負って言うから険悪になるんじゃないかって心配してたの」


「拍子抜けした?

なんなら今からお前に迫ろうか?」


そう言って妖艶に笑う海司。


「冗談はやめて」


「はいはいー」