Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記

幸い俺は、その後泥のように眠ることが出来た。


久しぶりに夢を見た。


あの日の事故の夢を。


バイクが突進して来た時、俺はとっさにアイツをかばうように前に出ていたんだ。


俺の方が反射神経がいいからかもしれない。


花音はただ呆然としていて。


守らなければと思ったんだ。


そうか。


だから俺の方がケガが酷かったんだ。


ハッとして目を開ける。


カーテンを閉めていない窓から外の明かりがほのかに洩れていて、シンとした部屋に俺の吐息がはぁ…と響いた。


ベッドの横に置いてあるピンクのブタの目覚まし時計は6:44を指していて。


俺は身体を起こそうと腕に力を入れた。


「…っ。いって…」


ダメだ。


まだ治ってねぇ。


まじで病院とか行った方がいいかもしれない。


熱が出ていたせいか、汗がすげぇ。


シャワーでも浴びたいところだけど、そんな体力もねぇし。


俺は頭を出来るだけ動かさず、次第に明るくなっていく空の色をただじっと眺めていた。


小一時間くらい経っただろうか。


コンコンと小さなノックの音がして、カチャリと扉が開いた。


「花音、大丈夫?
今から母さん出勤だけど」


昨日とは違って、小声で話しかけてくれる花音の母ちゃん。


「んー。今日は休む」


「そうね。その方がいいかもしれないわね。
海司君に学校休むって、伝言頼んでおくのよ」


「…うん。そうする」


俺がそう答えると、花音の母ちゃんは部屋を静かに出て行った。