君に恋するその日まで

翌日の放課後。



数学の課題を出し忘れていた私は、職員室に来ていた。



緋奈乃は今日バイトがあるって言って、先帰ったし。



「失礼します」



職員室の中に入ると、先生たちが一斉に私を見る。



この視線がやっぱり苦手。いや、当たり前だけど。



「課題出し忘れて…」



数学教室の山田のところに行き、数学のノートを出す。



山田はわざとらしく大きくため息をつくと、私の方に体を向けて足を組んだ。



「笹倉。この間も課題提出遅れただろう?しっかりしろよ、本当に」



すいませんでした。



心の中で謝り、ペコっと頭を下げる。



頭を上げた時。山田の視線は私の隣に注がれていた。



「先生、俺も遅れました」



そう言って私の隣にいたのは、同じクラスの洸耶(コウヤ)。



高1、高2と同じクラスで、私の一番の男友達だ。



明るくて少しヤンチャだけど、実はかなり冷静らしい。本人曰くだけど。



実際私と同じで課題出し忘れてるし。少しバカっぽい。



でも、洸耶はフレンドリーで、いつも友達で溢れている。



クラスの中心にいるような存在だ。



「おい園田!何度目だ?」



山田は洸耶を気に入っているらしく、私とは違い笑いながらそう言う。



ひいきかよ。



「今回も多目に見てくださいよ」

「しょうがないな。笹倉。お前も気を付けろよ」



何で私?



心の中で不満を爆発させながら、洸耶と一緒に職員室を出た。