それって全部…八神さんのことだったの? 「祐介…あのくそ先輩が言ってたこと、本当なの?」 緋奈乃が祐介くんにおずおずと聞く。 祐介くんはしばらく黙ってたけど… 小さく、縦に頷いた。 「本当、なんだ…」 私が小さく呟いたその言葉は、消えるかのように弱々しかった。 祐介くんは頭を抱えると、小さな声で言う。 「こうなったら…全部、隠さずに話すよ。流矢の中3の時のこと」 祐介くんは顔を上げると、ゆっくりと話し出した。