君に恋するその日まで

冗談抜きで怖いから。



「大丈夫!その頃には別れてるよ!私が何とかする。行ってみるだけ行こう?新しい恋を見つけるために!」



新しい恋、かあ…



光先輩なんかより、優しくて面白くて守ってくれるような。



そんな人がいい。



これを逃したら、私は一生光先輩に縛られる毎日を送るかもしれない。



新しい人生と新しい恋のために、行くだけ行こうかな?



「じゃあ、行ってみようかな」

「よしきた!じゃあ、吉春に言っとくね」



緋奈乃は早速スマホを取り、吉春くんにラインする。



おいおい…吉春くんも今授業中だよ。ラインしちゃっていいの?



緋奈乃はそんなこと気にしてないらしく、スマホをポケットにしまい、立ち上がる。



「よし!もうすぐて5時限目終わるし、教室戻ろ」

「そうだね。ごめんね、私のせいで緋奈乃までサボらせて」

「いいのいいの。私が心配できたんだし」



そこでチャイムが鳴り、私と緋奈乃は屋上を出た。








「ちょっとトイレ入る」



教室まで話しながら歩いていると、トイレの前で緋奈乃が止まり、そう言うとそそくさとトイレに入った。



私はトイレの前の廊下で壁に寄りかかりながら待ち、スマホの画面で頬を確認する。



うわあ…これは赤いわ。目立つな〜結構。



しかも目も腫れてるし。緋奈乃と泣きすぎたしな。



酷い顔。早く家に帰って冷やしたい。



保健室行くのも何かな〜。色々聞かれるの面倒だし。



そんなことをボンヤリ考えていると、私の視界に誰かの足が止まった。



…光先輩?怖くて顔が上げられない。



「あ、彼氏と喧嘩してた子じゃん」



早くどっか行け!と心の中で唱えていると、光先輩ではない声が聞こえた。



顔を上げると、そこには祐介くんと、隣には水原くんがいた。



ニコニコ笑ってる祐介くんに対し、水原くんは無表情で私を見ている。



真っ黒な瞳は、凄く真っ直ぐで、何かを見透かしてそうでドキっとする。



「近くで見ると頬赤すぎ!すげー喧嘩したんだね」