君に恋するその日まで

「これ以上真湖の体と心に傷ができるの、見てられない。私が束縛野郎にバシって言ってもいいよ?」

「緋奈乃が何されるか分からないよ。緋奈乃が傷つくのも見たくない」

「私をなめちゃダメ!これでも空手習ってるし?」

「嘘はいいから」



緋奈乃と顔を合わせて笑う。



「次からは私も一緒に束縛野郎のところ行く。真湖ひとりじゃ危険だし」

「緋奈乃がいれば頼もしいね」

「私は真湖を守るために生まれたんだし」

「吉春くんが嫉妬しちゃうよ〜」

「真湖なら許してくれるし!」



緋奈乃と座ったまま抱き合い、声をあげて泣く。



光先輩の束縛が辛くて、暴力が痛くて、泣いてるんじゃない。



ただ、緋奈乃の優しさが温かくて、泣きたくなった。



気付いたら緋奈乃も泣いてて、ふたりでズーズー泣く。



しばらく経つと、私と緋奈乃の目は真っ赤に腫れていて、お互いの顔を見て笑った。



「あ、そういえば。吉春が夏休み始まってすぐの水曜日、練習がいつもより早く終わるんだって。だから、真湖に男紹介しよっか?って言ってるんだけど」



男〜⁉︎



そんなことしたら、光先輩に何されるか…



「実は、吉春に束縛野郎のこと話したの。そしたらその話になって…吉春と同じ野球部で、優しくてイケメンだって!どう?行く?」

「うーん…光先輩にバレたら嫌だしなぁ」



いつどこで見られてるか分からないし。