パチッ。電気がついた。
「あっ!電気付いた。」
周りを見渡すと埃だらけの…本?
本がとにかくいっぱい積まれている。
するとその奥に無造作に置かれているイスにアイが座っていた。
目を閉じている。
アイ…。アイが…。
何がおこったのか分からず、ワタシは声がでなくなった。
「あなた、望月 ユウヒちゃん?」
声がする方をみるとアリサさんが立っていた。
何か言いたそうで少し怖い目になっている。
「アリサさん?」
「…やっとみつけた!ユウヒちゃん。」
何…。なんか怖い。
部屋に閉じ込められて、アイが…。
体中に寒気が走る。
「ねえ…。あなた持ってるんでしょ?」
なっ…何が…?
「ねえ…ちょうだい。」
彼女はワタシの方に歩いてきた。
彼女の顔はだんだん温かさを失い、冷酷な顔になっていく。
「ねえ…持ってるんでしょ。」
「いや…えっと…。」
なぜか声が出ない。
怖い。
彼女はどんどんワタシを追い詰めていった。

