そして彼は帰る支度を始めた。
「…今日はありがとう。」
私が言うと彼は「いや、僕こそ、本当にすまない…。」といった。
私は玄関まで送った。
「…あの！望月さん。今日はありがとう。あと、本当にすまない。本当は今日、謝りたかったんだ。」
部活の紹介した時にお互い腹を立ててしまったこと。
昨日の昼休みの呼び出し。
この二つのことを言ってることは大体分かった。
「いや、もういいよ。私こそ悪かったから。」
彼の本当の瞳にオレンジの光が指す。
本当に綺麗な彼の瞳。
「…あと。望月さん。」
「…何？」