「分かった。先ほどは失礼致しました。お願いがあります。車椅子を押してください。」
彼女は感情の感じ取れない言い方で言った。
「…。」
「…あの。」
「嫌だね。」
俺が一言そうやって言うと彼女は怒った。
少し彼女が面白くてつい言ってしまった。
「もういいです!ありがとうございました!!」
彼女は器用な手つきで車椅子を反対方向に動かした。