「あなたは何者なの?」
記憶で気になったことは彼の正体。
意味が分からなかった。
月?留学?400年?!
聞いてみたいことなんか山ほどある。
「僕は…。」
彼はギュッと目をつぶった。
…言いたく無いのかな。
「…僕は…僕は、人間じゃない。」
人間じゃ…ない。
人間じゃないって。
どういうこと…。
「僕の記憶みただろ…。あれが僕だよ。」
彼は、はあ。とため息をついた。
「僕は留学生だ。月からの…。だから地球に来たんだ。」
…鳥のさえずりや、近所のおばさんの大きな笑い声も聞こえなくなった。
「えっと…。」
なにも言葉がでない。
信じられるわけないし。
「…僕は、僕は!ユウヒのことが忘れられなかった!だから!だからこの場所に来てしまった!!」