下には川が流れていて、月の明かりを反射している。
月はこんなふうに見えているのだな…。
綺麗な場所だ。
星は無いけど…。
そう思いながらボーッとすると3mほど離れた所に誰か座っていた。
顔を手で覆っている。
どうしたんだろう。
…話しかけてみるか。
近づいてみると女の子だった。
話しかけると決めると心臓がバクバクしてきた。
「…どうしたの?」
その言葉に顔をあげた彼女の顔はぐしゃぐしゃになっていた。
泣いていたのか…。
話すことに緊張する。心臓がさらにバクバクしてきた。
「…ワタシを心配してくれてるの?」
彼女は涙でぐしゃぐしゃのまま僕に話しかける。
僕が無言で頷くと彼女は「ここに座って。」と言うとまた泣き始めた。