✴︎ラスside

放課後、僕は苛立ちを覚えて駆け足でカノに食ってかかった。
「おい!!カノ!!!」
ガッと前を歩くカノの暗い肩をつかんだ。
「ごめん、俺、そんなつもりじゃ…」
カノは暗い雰囲気を漂わせる。
カノの申し訳なさそうな顔が映った。
でも、僕も怒りが収まらない。
「僕は…。そういうことをして欲しかったんじゃないんだよ。」
冷静に、冷静にカノに伝える。
「ごめん…。」
「カノは、僕の援護をするために来たの?それとも、自分の意思で、自分が地球に来たいから来たのか?」
肝心なことを聞いていない。
昨日の夜。カノは一言、今からそっちに行く。と言って来た。
カノは太陽からの留学生。
カノとは昔あったことがあったのだ。
でも、なぜ僕のいる場所にやって来たのか目的を知らなかった。