カノくんはラスくんとは真逆の明るい性格だった。
カノくんはクラスにすぐ溶け込んだ。
その隅で肘をついて、手を顎に乗せてボーッとするのがラスくん。
昼休みになるとすでに、二人の存在が知れ渡っているのか他のクラスの人が見に来た。
どこから来たのか分からない、2人組。
奇妙な少年2人はみんなの目に好奇心としてがっつり残った。
カノくんとはじめて会話したのは3時間目前の休み時間。
「昼休みちょっと来てくれないかな…?」
意味のわからない誘いだった。