ユウヒは、出会いなんて漫画や小説でよくあるベタなものを想像していた。
ベタだけど一度は経験してみたいやつ。
例えば、遅刻しそうになって食パンを食べながら走っていると角を曲がった瞬間ぶつかるっていうパターン。
図書館で本を取ろうとしたら同じタイミングで本を取ろうとして、手が重なって、あっ…!ってなるパターン。
私の出会いはなんだったかというと。
この二つと同じくらいベタな、転校生っていう出会いのパターンだった。