送ってもらうことになったのはいいが
まさかの車とは予想外だった。
白のペカペカした車。
なんだか高級感が…
「悪い、待たせた。」
「あ、いえ、車なんですね。」
当たり前だろ。と言うような顔
「はい、どうぞ。」
スッと助手席のドアをあけてくれる。
だめだ。キュンとした。
車の中は先生の香りでいっぱいだった。
すごく緊張する。
生きてきて彼氏はもちろん、男の人の車に乗ったことも初めてだった。
「なに?緊張してんの?」
「当たり前じゃないですか!!」
「ってかさ、二人っきりのときぐらいは敬語いらないから。命令な。」
「また命令ですか?」
「敬語使ったらさっきの、な?」
なんでこの人は嬉しそうなんだよ。
「わっわかった!!」
そんなこんなで今日は無事に送り届けてもらった。
帰り際に「お疲れ様。」と言いながら見せてくれた笑顔に私はまた不覚にもドキッとしたけどね。
