想い人






「っんん?!」



な、なに?!

この柔らかいものは!!



「……っあ」



苦しい、苦しい、息できない!!

死ぬ、このままじゃ私ここで死んじゃう!!



「……プハッッ!!」



やっと開放された私は新鮮な空気を大きく吸った。



「っし、死ぬっ!!!」


「ヘッタクソだな」










ねぇ、今乙女のファーストキス奪って下手くそと言いましたか?

この変態教師は。



「下手くそもなにも初めてだよ!!!」


「お前の初めてのキス奪っちゃったんだ、俺。」



カァーーーーー/////



「もういいでしょ!これで命令聞いた!帰ります!」


「送るって。ってか送らせろ。」


「上からすぎですよ、原田…先生。」


「は?なんか言った?」


「でもほんとに一人で帰れるので。」


「別に俺はいいけど。こんな暗闇の中お前が変な男に襲われようが。」


「せ、先生といても同じじゃないですか。」


「ふーん。なかなか言うな。もう一度…」


「わっっかりました!!」



こうして原田大樹…先生に送られることになった。


先生って呼びなれないなぁ。