「だーかーらーそれはこうだろって!!!」
あれから私は授業でわからなかった問題を教えてもらっている。
「ほんとお前はバカだな!」
馬鹿にされながら。
でもすごい分かりやすい。
これでテストも安心かな?
「1回休憩しません??」
「そうだな、こんなに進んだし休むか。」
「やったぁ!!」
って普通に喜んでしまった…
「ガキみたいだな。」
頭をポンポンと触られた。
そう言って今まで見たことのないような優しい笑顔を見せた。
「っっっ/////」
心臓がドキドキうるさい。
こんな笑顔みたら好きに…ならない!!!
好きになんか……
「で、俺の命令聞いてくれんの?」
「は?嫌です。」
「即答かよ」
また優しい笑顔を見せる。
なんだ、この人案外普通じゃない。
私はあえてソファーの端に腰をかけた。
…のだが、気付けば原田大樹と私の距離はわずか10センチもない。
「あの、近いです。」
「美里は…」
「あのっ!美里って呼ぶ必要あります?」
「俺がそう呼びたいから呼んでるんだけど?」
だけどって。
そんな上目遣いで言われても。
ってかキャラ違いすぎじゃない?
「ダメ?」
そんな顔で言われたら…
「だ、め、じゃない、です。」
「プハッ!!!やっぱりお前単純だな!!!」
「なっ!!いまのわざとですか?!!」
「言っとくけど、お前なんかより大人なんだからオンナの一人や二人簡単に落とせるから。」
そう言いながらクスクス笑った。
「ま、命令でいいだろ?美里って呼ぶこととーあとは…」
「まだあるんですか?」
「は?誰のために俺の時間さいてやったと思ってんの?」
でたまた上から。
なんなのほんとに!!
「わかったわよ!!もぅ。」
「怒るなよ、美里は可愛いな。」
「まっ、だっ、じょうだん!!やめてくださいっ!!」
「もう一つは……」
この人は私の話聞いてますか?
完全に無視なんですけど。
「わかりましたよ、あと1つですからね。」
原田大樹はニヤリと笑い
その瞬間私の視界は彼の綺麗な顔で埋め尽くされた。
そして
唇に柔らかいものが触れた。
