「で、で、で、どーだったの??」
「どうって??」
昼休み、私はりんちゃんとテラスでお弁当を食べていた。
りんちゃんは多分昨日の原田大樹のことを聞きたいんだろう。
「だぁかぁらぁ!!原田先生だよっ!」
「何もない…よ?」
「あー!!その顔はウソだっ!」
どうやらりんちゃんにはお見通しのよう。
仕方が無いから私は昨日、数学準備室であったことを話した。
「きゃーーー!!すごーい!!」
す、すごい!!?
どこがすごいの?
そう突っ込みたかったがこのテンションでは何をいっても通じないだろうな。
「りんね、原田先生は美里のこと好きだと思うんだよねぇ」
「…ゴホッゴホッ!!!そんなわけないじゃん!!」
思わず咳き込んだ。
「だって〜、入学式のときから原田先生…」
「おれが何か?」
「!!!!」
でた原田大樹。
どーしよ目合わせられない。
だって昨日の今日だよ。
「俺が何?」
「原田先生カッコイイって話してたんですよ〜?」
「そう。それはありがとう。」
りんちゃんったらよくそんな気軽に話せるなぁ。
私なんか…
「おい、美里。お前今日も数学準備室にこいよ?昨日の説教じっくりしてやる。」
「は、はぁ?!なんで?!」
「命令。」
そう言い残してまたどこかへ行ってしまった。
ってか、美里って言いましたか?
美里って……。
