「杏璃(アンリ)。俺も男なんだけど。」

明かりに照らされて妖艶に光る瞳が私をとらえる。

「けーちゃん ? 」

杏璃なんて今まで呼ばれたことなかったのになんで…。

「なぁ。俺の事も名前で呼べよ。」

生まれた時からずっとけーちゃんなのに。

「…圭斗(ケイト)。」

名前を呼んだ私にいきなり近づいて来たけーちゃん…いや…圭斗。
そして私の唇に何か温かいものがあたった。