「えっと…この道を真っ直ぐ行って
この角を曲がって……って、あれ?」




えっと、…夜の10時半に
散歩をしている私


うん、散歩。決してまいごなんかじゃない


………っ………








はい。嘘です


完ぺきにまいごの子猫ちゃん状態です





「犬のおまわりさ〜ん…」




なんて

いるわけないよな…


なんで家につかないんだよ


私ってけっこう方向音痴だったんだな…





「それにしても…」





私は立ち止まって辺りを見回す


周りには人1人もいなくて


いつの間にか大通りから外れてしまってたらしい


明かりもなくて暗いし…


いや、夜中だから当たり前なんだけど…





「……っはは」





み、みきに電話しようかな?


いや、でも邪魔しちゃ悪いし













ガサっ!





「え⁈な、なに?!」