「あとは、てめぇ。1人でなんかできんのか?」
気がつくと目の前に優がいた。でも、こっちを見ている目は冷たかった。
「ひぃっ……。」
「死ねよ。」
私のそばにいた男を殴ったり蹴ったりする優。ほとんど半殺しの状態。
「おい、お前。初めにあいつに逆らったらとか いってたな。あいつって誰だ。」
「……。」
延びている男はなにも答えない。
ちっ
と舌打ちをしてこっちに近づいてくる。
「朝輝!!」
「ゆ、優……。」
「立てるか??」
そう言って手をだす優はいつもの優で、私は迷わずその手をとった。
「うん……。」
「帰ろっか。」
そういいながら私にブレザーを着せてくれた。
そのあとはどうやって帰ったか全く覚えていない。

