甘えん坊男子の恋事情。






どれだけ走っても追いかけてくる。どうしよう……。このままじゃ、和奏も捕まっちゃう……。





「和奏!私があいつら引き付けるから和奏は逃げて!」


「いやだ!」


「和奏!」


「っ……。わかった。」


「よし、いい娘だ。」





これで、和奏は助かる。途中の曲がり角で和奏だけ逃がして私は別の方向に逃げる。




「つっかまえたー!」


「いや、やめて……。」




しばらく逃げていたがどうしても振り切ることもできなくて、捕まってしまった。





そのまま連れていかれたのは、人通りの少なそうな所。



なのに、




「わぁ、本当に美人ちゃんじゃん!」


「すげえ!」




柄の悪い人がたくさんいた。





「私になんのよう?」



弱気にならず、強気でいかなきゃこの空気に呑まれる。


「さー。なんの用だろうね。」



ニヤニヤしながら話す奴。気持ち悪い、




「こいつどうします?」


「そうだな。''あいつ''にはとりあえず汚せって言われてるし……。喰っちゃおかな??」





''あいつ''??




「''あいつ''って誰。」


「そんなこと考えられないくらいめちゃくちゃにしてあげる。」




そういいながら1人の男がが近寄ってきた。




「い、いやぁ……。」


「震えちゃって♪可愛い。」



ガンっ



「いたっ……。」









ブチッ




ブラウスを引き裂かれる。