教室に戻ってもまだまだ昼休みの時間はあるわけで……。
机に戻ると女子が集まってきてキャーキャーと話しかけてくる。
うるさいな。眠れもしないじゃん……。
頬杖をつきながらボーッとしていると。
「優くんはさー……」
ガタッ
「誰。いま俺のこと優って呼んだやつ。」
「へ!あ、はい!」
「人のこと気安く呼んでんじゃねぇよ!!」
シーン。
優って呼んでいいのは……
ガラッ
「優ー。これ先生が出せっ……て??なにこの空気。」
シーンとしている所にちょうど朝輝が入ってきた。
「朝輝!!」
「えっと……??」
「なんで、天草さんは優って呼んでるのに!」
「そ、そうよ!私たちだって!」
一人の女が叫ぶとまわりの女たちも声を揃えていいだす。
「え??なんのこと??」
ぜんぜん話が見えてない朝輝があたふたとしている。
はぁ、せっかく朝輝と話せると思ったのに……。
「るせぇよ。俺のことを優って呼ぶのは朝輝だけってちっちゃい頃から決まってんだよ。てめぇらが呼んでいい名前じゃねぇよ。」
「っ……。」
キーンコーンカーンコーン。
ガラッ
「なんだなんだ、お前らチャイム鳴ったぞ帰れ帰れ。」
先生が入ってきてみんなが教室に戻っていく。
だりぃ。

