甘えん坊男子の恋事情。






「優美!!大丈夫??」


「うん。大丈夫。」




体育館に戻ると恵衣が駆け寄ってきた。
試合はもう、終わったらしい。なんとか勝ったんだと。


「あれ??朝輝ちゃん熱でもあるの??」


「へっ!?」


「顔。赤いよ??」


「そ、そんなことない……。」



顔が赤いことに気づいた恵衣がそう聞くと、朝輝は、気づかれたことに驚いて声が裏返っていた。




ふふふ、それじゃなにがあったかバレバレじゃん。



「和奏のところ行ってくる……。」



恥ずかしそうに走っていく、これまた可愛い。




表彰式も終わって教室に戻る途中



「優美くん??保健室でなにがあったのかな??」




ニヤニヤしながら聞いてくる恵衣。



「いいこと♪」


「なにそれ。」



~♪



「あ!玖蘭舞からだ!」




もっしもーし!元気にでる恵衣。




玖蘭舞【くらま】っていうのは、恵衣の相棒。
なんか、よくわかんないけど詳しく聞こうとすると上手くはぐらかされる。




「ね、もう帰るから先生に上手くいっといてー。」


「ん。」




ばいばーいといって帰っていった。





先生の長い話も終わり、すでに帰る時間。





「朝輝~。帰ろ~。」


「!!……う、うん。」



そう言って家に帰った。