朝輝をさがすとは言ったけどまぁ大体の予想はついてるんだよな。




俺の向かったところは公園。




公園と言っても遊具はブランコだけで外灯もない小さな公園。




そこのベンチには



「朝輝。」




やっぱり朝輝がいた。





「優??なんで??」


「はぁ、なんか合ったときはいつもここにくるでしょ??」


「そうだったね……。」


「萌さんも陸さんも心配してたよ」


「帰ってきてたんだ……。」


「帰ってくるよ。そりゃ大事な娘の誕生日だよ??」


「本当に大事だって思ってるのかな……」




確かに朝輝がそう思うのも無理は無いかも。



あの2人は不器用だからな……感情を表に出すのが苦手でよく人に勘違いされやすいんだよな……。




「朝輝。大丈夫だよ。」


「でも……不安になるよ……。」




朝輝の声が震える。



「あの2人は、朝輝のこと大事に思ってるよ。俺ん家いこ??そしたらわかるよ。」


「んっ……。」




朝輝の手を取って歩き出す。





それより、手冷たいな……。






ギュッと力を込める。痛くない程度に。



いつもは朝輝の歩調に合わせて歩くけど今日は合わせないで朝輝の前を歩く。






後ろで朝輝のすすり泣く声が聞こえる。