「おはよー……………………」


「あ、おはよ、恭平。元気ねぇな。」


「えっ、んなことねぇーよ?」


友人の涼太に肩を小突かれ、苦笑いした。


涼太は剣道部の主将で、かなり力が強い。


そんな涼太の小突きは、かなり痛い。


その痛さを誤魔化す苦笑いと、


重い気持ちを混ぜた苦笑い。


「そーいや、今日休みだって、颯」


その名前に、思わずビクッと肩が上がった。


「……………………なんで??」


「風邪だとよ。やっぱ気になんのかよ」


涼太にそうからかわれると、いつものように女子たちが集まってきた。


「くっそー……………………。」


「……………………どしたの??恭平。」


「……………………なんもない。」