もののけ横丁

「新谷先輩~。ほんと勘弁してくださいよ~」


「どうした、恭平。」


帰宅するなり、恭平は新谷に飛びついた。


「あの、颯 仁衣菜に接近する件ですよ。」


「あぁー。順調か?」


「全くですよ。むしろ嫌われているような気が………………」


颯 仁衣菜は、新谷が目をつけた少女。


『今どきあの格好は怪しい』などと、


悪ふざけなのか本気なのかわからぬ口調で、


恭平に接近するよう命じた。


「まぁ、よろしく頼んだ」


「うぅー…………新谷先輩が行ってくださ……って、それはもっとヤバいか」


「それはどういう意味だ。罰として買い物に行って来い。」


「えぇぇぇ」


恭平は、雅に買ってくるものを書き出されたメモ用紙を渡され、


スーパーに向かった。