リビングに戻ると、お母さんがなっちゃんと後片付けを済ませ、出掛ける準備をしていた。 「さぁ、楓!出掛けましょう。 楓の好きな所でいいわよ。 お昼までだからそんなに遠くへは行けないけど。」 私がリビングに戻ったことに気付いたお母さんがそう言った。 私は悩まなかった。 行きたいところはもう決まってたから。