命の時間



歯を磨いて顔を洗い顔を拭いていると、コンコンっと扉を叩いて宇佐美さんが入ってきた。


「楓ちゃーん、検温ですよー。」


『ふぁーい。』


ベッドに座り体温を測る。


「そういえば、今日院長先生が院長室に来てくれって言ってたよ?
何か大事な話があるって。
お母さんが来てから一緒に行ってね。」


ピピッと鳴った体温計を取り出し、宇佐美さんに渡す。


大事な話・・・なんだろう。


検査はまだ先のはず。


宇佐美さんが出て行った後、私は屋上に行ってみた。