命の時間



考えてる暇もなく、ゆうかちゃんの待つ集中治療室に向かった。


集中治療室の前に立ち、意識を集中させる。


(・・・聞こえる!)


胸に手を当て目を瞑った。


辺りは暗くなり、すすり泣く声が聞こえる。


「・・助けて・・神様っ・・死にたくないよ・・生きたいよう・・お姉ちゃん・・・」


こちらに背を向け小さくうずくまっているのは紛れもなく、ゆうかちゃんだった。