*アイドル様とモデルちゃん*

そう言ってあたしに触れた瑠樹君の手は

いつも通り大きくて

でも、いつもよりも少し暖かかった。


「あ、忘れてた。」

「えっ…?んんっ…。」

「…おかえり、紫音。」


そう言った瑠樹君の顔はどこか嬉しそうで

あたしは恥ずかしくて

唇を押さえることしかできなかった。