*アイドル様とモデルちゃん*

「は、はいっ…。」

あたしは、あまりにも真剣そうな顔の瑠樹君に驚いて

反射的に返事をした。


「んじゃ、もう夜おせーし、送ってく。」

「…あ、ありがとうございます。」

「別にいーって。…俺がそうしたいだけだし。」


ほら行くぞ、とあたしの腕を引いてくれた瑠樹君の手は

なぜか、ここへ来た時よりも熱い気がした。